Apartmentインタビュー
6月15日にファーストアルバム[Apantgarde]をリリースの、Apartmentこと生井達也氏にインタビューを試みた。真摯に答えてくれる彼の人柄に感動!

■アルバムリリースおめでとうございます!
Apartment(以下:A):ありがとうございます。
■完パケ実際に見てどう?今回はジャケをカセビくんにデザインしてもらったわけだけど、候補が何点かあったんだよね?
A:僕がシルバージュース風なジャケにして欲しいていう無理なお願いをして、それ風のジャケとこのジャケが候補だったんですが。
■このジャケはシルバージュースっぽくはないよね?(笑)でもすごくいいローファイ感があってとてもいいと思います。あとピンク色の帯のバランスもとてもいいね。帯の解説についてはどう?
A:いやあ、自分自身がルー・バーロウをよく知らないのに和製ルー・バーロウて言われるのはどうかなあと(笑)喜んでいいのかどうかわからなくて、、、。ルー・バーロウって言われるよりかは、オリビア・トレマー・コントロールのデモなんかはやってること似てるなって感じます。

■そもそも音楽をやろうと思った最初のきっかけは?

A:中学時代学校の帰り道でミスチルを歌ってたら、たまたま先輩に見られて「歌うまいなあ」と言われて。ああ俺うまいんだあって(笑)
■ミスチルの何歌ったの?
A:「イノセント・ワールド」で先輩に「うまいじゃん!お前もう一回歌え。みんな集まれ」とか言われて。ホウキをギターみたいに持って歌いました(笑)
■それがはじまりなんだ。そこから楽器もつようになったのはいつから?
A:けっこうすぐだったかなあ。
■当時はミスチルしか聴いてなかったの?
A:そうですね。もう大好きでした。
■今のApartmentのルーツになってる音楽は何?
A:やっぱり洋楽からなんですけど、最初にベックとニルヴァーナを貸してもらって。ニルヴァーナはなんかああ外国のロックだなあて感じだったんですけど、ベックはなんだこれは?!と衝撃受けました。ローファイもので一番好きなアルバムはベックの「One Foot In The Grave」ですね。最近のベックはなんだか壮大になり過ぎててちょっと、、、。
■それ以降は洋楽ばかり聴いてたの?
A:そうですね。当時ニルヴァーナのコピーバンドやってたのでグランジ系をよく聴いてました。
■それはいくつくらいになるの?
A:中三から高一くらいかな。
■その頃、他の同級生が聴いてた音楽って全然違うんじゃなかった?
A:いやあ全然話合いませんでした(笑)音楽つながりで合うのは今も親友な5人くらいかな。

■宅録を始めたのはいつから?

A:うーん、、、あまりよく覚えてないんですけど、バンドやめてからしばらくはやってなくて。で、ある日ビート・ハプニングを聴いたんですけど、ああおもしろいな、宅録やってみようかなと思うようになって。で、一番最初に作った曲が「Beautiful Freak vol.001」に収録してもらった「SOTO」なんですよ。
■へえ!すげー!やっぱり才能あるねえ!あの曲をいいって言うひとはいっぱいいたからねえ。FINDERPOP LABELを知るきっかけは何だったの?
A:インターネットですね。「インディーレーベル」ってヤフーで入力すると多分最初に出てきますよ。
■あらそうなの?知らんかった(笑)
A:で、実際サイトみたらデザインもよかったし、シルバージュースのレビューとか載ってたので。
■ああそういえばレビュー載せてたなあ。懐かしい。あれ全然更新してなかったもんなあ(笑)。で、「SOTO」の後は地道に曲作ってたの?
A:そうですね。あの頃が一番作ってた時期かもしれない。
■今回のアルバムにもその時期の曲は入ってるの?
A:それは3曲くらいかなあ。あとは今回のために新たに作った曲ですね。ちょうど去年のカセットビジョンのオムニバスが出たあとくらいにアルバムの依頼があって。そこから月2曲くらいのペースで作ったのかなあ。でも実はこのアルバム作ってから曲が全然できないんですよね(笑)
■やばいじゃん!(笑)カセビくんからはすでにセカンドの依頼があるよ(笑)今回歌詞を載せていないけど、詞はあまり重要視してないの?
A:うーん、メロディが先にできてそれに合わせて歌詞を乗せていくので、なるべくそのときのアドリブでできた詞は残して、ボーカルがダブルトラックじゃないと弱くなっちゃうのもあるのでそのときは紙に書いてという感じです。
■「You go through love beer」はユーゴスラビアでいいの?(笑)
そう、ユーゴスラビアです(笑)。そういう言葉遊びは好きなんです。トリレーベルの人もいいって言ってました。
■アルバムタイトルの「Apantgarde」てのも?
A:アバンギャルドなことって世界に一つしかないこと、最新なことって気がして。誰かが思いついた時点でもうアバンギャルドじゃなくなるみたいな。そのアバンギャルドじゃなくてもいいよっていう意味もこめてですかね。
■今回のアルバムで特に思い入れのある曲ってある?
A:「Busy amp」は録るのにめちゃめちゃ苦労して。MDに落とすのが全然できなかったんですよ。
■アルバム全体を通してのイメージとしてはどんなふうに考えてた?
A:最初はごちゃごちゃしたコラージュっぽいものを作ろうとしたんですけど、曲を作っていくうちにいい感じに歌モノができていって。それでああやっぱ歌モノにしようってことになって。
■曲順は自分で考えたの?
A:はい。迷いましたね。3曲目まではすぐできるんですけどね。
■ちなみに今後もこのスタイルでいくの?
A:そうですね。でも音数は増やしていきたいなと思います。ベースやキーボード入れたりとか。今回のアルバムは凄く純粋な感じがするアルバムですね。セカンドは今できてる曲だとちょっとサイケっぽくなっちゃてる気がしてます。次はカセビさんのマスタリングの手間をちょっとでも軽減できればなと思います(笑)。

■セカンドのイメージはもうできてる?

A:ミニアルバム出してみたいんですよね。ヴェルヴェッツのセカンドとか6曲入りみたいにできればいいなと。あと歌詞の部分でメッセージ性も出していきたいですね。
■Clamsの夏に出る作品はミニアルバムになるかな。
A:ああ、それ羨ましいなと思って(笑)

■自分の中で特に気に入ってる曲は?

A:「ALL ALONE ,YEAH, VISION 3」に入ってる「Popment」ですね。自分の中では一番よくできたと思う曲で。若さが出てるなって(笑)
■僕も好きな曲だな。「Small Light」みたいなインストも好きですよ。
A:インストは作っていきたいですね。なんか天才っぽい感じがするので(笑)
■インストだけのアルバム作ったりとかは?
A:それ以前に考えたんですけど、セントライド(ルー・バーロウのソロユニット)が昔そんな作品を作ったことがあるらしくて、ならやめようと。なのでアルバムに1曲だけ入れていくみたいなのがいいかな。ちなみに今回のアルバムのインスト「Dirty swamp」は、スーパー・マリオの海の中の面で音消してかけてもらえるといいかなって(笑)

■今はどうやって曲録ってるの?

A:4トラックのMTRで直で録ってます。
■曲はどんなときに思いつく?
A:べつにパクリじゃないんですけど、例えばビートルズを聴いてるときに、ああこんな感じなの作りたいなって思って作ることが多いですね。ぶっちゃけると、「Parsonal elephant film」なんかはモロ「Happiness is the warm gun」の構成と一緒なんですよね(笑)

■Apartmentの名前の由来は?

A:まっちゃん(ダウンタウン)の「ビジュアルバム」の「システムキッチン」ていうコントからです。
■そうなんだ(笑)
A:あの中でアパートをわざわざアパートメントスタイルでって言ってるのが好きで(笑)。いいなあって。お笑い好きなんですよね。

■最近聴いてよかったアルバムってある?

A:スティーヴ・マルクマスの「Pig Lib」はよかった。あとダニエル・ジョンストンのライブのときに、前座でキャルビン・ジョンソンが出たんですけど、あのライブのあとにキャルビンのソロを聴いたんですけど、すごく染みましたね。あれを生で聴けたのはよかったなあと思いました。あとここ1年くらいビートルズは毎日聴いてますね。僕が死んで埋葬されるときに必ずかけて欲しい曲てのがあって、Anthorogy 2のDisc-2の弾き語りの「Strawberry Fields Forever」かヴェルヴェッツの「I Heard Her Call my Name」なんです。でも友達は「Rvolution」の最初の叫び声で生き返るだろうって(笑)それから60年代の音もよく聴きますね。ゾンビーズとかビーチボーイズとか。
■凄いなあ、とても十代とは思えないです、、、。俺なんかはその頃はハードロッカーだったので(笑)今後の活動として具体的にやっていきたいことはあるの?
A:以前はレーベルやってみたいなあと思ってたんですけど、最近は1アーチストとしてやっていければいいかなって。今回アルバム出して、凄い充実感があるので。ずっとカセットビジョンでアルバム出していきたいですね。
あと夢としては好きなアーチストと共演したり友達になったりしたいですね。

■たとえば誰と共演したい?

A:トミー・フェブラリーとか。
■(笑)トミー好きなんだ?
A:メガネが好きなんですよね(笑)。いつまでも変わらないところがいいですね。あとドラえもんがトミーが好きっていうの聞いて、僕もドラえもん好きなんで。(と自分の携帯電話の裏に貼ってあるドラえもんのシールを見せる。)
■トミーと共演かあ。なんか想像できないな(笑)
A:でもトミーってパステルズのカトリーナとちょっと似てる気がするんですよ。
■じゃあ共演できるようにレーベルとしてもがんばってみます(笑)
A:お願いします。対談でもよいので(笑)でも、ホント、Kレーベルのオムニバスに参加したりとかできたらいいなと思います。

■ライブは?

A:やるとしたら弾き語りになるでしょうね。バックバンド入れるのもやってみたいんですけど、人にやってもらって「そこ違うよ」とかあまり言いたくなくて。
■人前でやるという機会はあったの?
A:地元の夏祭りでやったことがあるんですけど、客10人くらいしかいなかったけど最初は足がくがくでした(笑)もう酔っぱらっててもだめでしたね。

■それでは最後に何かメッセージをお願いします。

A:アルバムを聴いた方は、何でもいいので感想をください。酷評でもいいので。でも負けず嫌いなので必ず反論しますけど(笑)あとはとりあえずトミーがFPLのサイト見てくれてればいいなって(笑)失礼しました(笑)

(インタビュー 堀田@FPL)

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